重すぎた愛の行方・・・ロワイヤルじゃないパリの平民レポート第2弾
パリ在住の特派員YTがお届けする「ロワイヤルじゃないパリの平民レポート」第2回。今回はこれです。Pont des Arts(ポンデザール芸術橋)の愛の南京錠です。
題して「重すぎた愛、の、その後」

パリといえば「amour(アムール・愛)」を象徴する場所

パリと言えば愛の街。ロマンチックな街並が、恋人たちの気分を盛り上げます。そんな街で愛を誓いあったら、きっとふたりはこの先ずっと幸せでいられるに違いない、、、、。
そんな思いで恋人達は橋に鍵をかけたんでしょうね。
パリ1区のルーブルから6区のフランス学士院にかけて架かるポンデザール(芸術橋)は、その欄干が南京錠でびっしり埋め尽くされている異例の橋でした。
ちなみに、ポンデザールのフランス語表記は、「pont des arts」。
pontはフランス語で「橋」を意味し、artsは英語と同じく「芸術」を意味します。
ちなみに、パリ市は、中央をセーヌ川が抜けていることもあって、左岸と右岸をつなぐため、37もの橋がかかっています。
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ついに45トンにまで膨れ上がった「愛の証」

元々は19世紀初頭に、当時初の金属製の橋として建設されたスッキリとした外観の橋だったのですが、2008年頃から「愛の証」としてふたりの名前を書いた南京錠を欄干にかけ、その鍵をセーヌ河に投げ込むという儀式が恋人達の間で流行し、いつの間にやら橋全体がびっしりと南京錠で飾りつけられてしまいました。
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そのおびただしい数の南京錠、ついには45トンにもなりまして、今年6月市によって取り外されたというニュースは日本でも報道されていましたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
数年前から「パリの景観を壊す」とか「崩壊の危険性がある」などと問題になっていて、ついに全撤去されてしまいました。愛も重すぎると人の目に余るもの、危険をはらむものになり変わってしまうんですね。
さて、撤去後のポンデザール。どうなったかというと欄干にはとりあえず、ピンクやブルーのポップなストリートアートが描かれた板が取り付けられています。すでにその上には懲りずにハートマークや南京錠の絵にふたりの名前を書き込んだ落書きも見られます。
今年の秋頃にはガラス板がはめ込まれる予定だそうです。
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個人的に気になるのは、ここで愛を誓った45トンものカップルのその後です。
いったいどれだけのカップルが今も変わらず愛し合っているのでしょうか。
すでにその恋人とは別れ、今は別のパートナーとの間に家庭を築き、子供も産まれ、ただただ日々の生活に追われている。そんな人も多いのでは?
それこそセーヌ河に投げ込まれた南京錠の鍵のように、深く深く川底に沈み込んで泥をかぶった遠い記憶、、、になっているのかもしれませんね。
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